台湾人の日本精神

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台湾人の日本精神

市内の落花生湯(落花生を煮込んだスープ)屋で落花生のスープを飲んでいると、ここの主人が「日本人か」と例の問いかけで始まる。

 

気が付けば、日本語の会話になっていた。

 

暫くすると、新しいカップに豆乳を注ぎ「これを味見せよ」、次に杏の実のスープを持って来て「これも味見せよ」と、二杯のスープの味見をさせて頂いたが、どうしても料金を受け取らないのには恐縮した。

 

今時このような店が、ここ花蓮にはまだあったのかと驚き、「ああー、まだここは人情が残っている」と私は、一人感慨にふけった。

 

暫く雑談していると、奥から90歳は超えていると思われる老人が、額縁に綺麗に収めた「昭和2年の花蓮小学校の卒業証書」を私に見せながら教育勅語を暗唱してくれた。

 

会話の中では「日本精神」と言う言葉も良く耳にした。

 

高齢者の方との会話の中では、「日本精神」とか「教育勅語」など今の若い人が聞くと驚くような言葉をしばしば使い、「日本は、最近変わりましたねー」と最後に寂しく言葉を結ぶ人にもしばしば出会った。

 

台湾の人々が良く使う「日本精神」とは、「礼儀正しい」、「合理的」、「まじめ或いは頑固一徹な」「清潔」、「信義をまもる」、などの意味として使っている言葉だそうで、一昔前の「お父さん」の存在である。

 

花蓮滞在中、台湾人が日本人に宛てた、ある種の抗議の手紙で北京語で書かれた物を台湾の友人と日本語に翻訳したことがあるが、その手紙の中でも「日本人である貴方が、まさか日本精神を忘れるようなことはあるまい、、、、、、」と強く抗議していたのが印象に残っている。

台湾の人々の人情

台湾ロングステイ東海岸の人々の人なつっこさと親切、心の広さ、義理堅さは一体どこから来るのであろうか。

 

不思議に思うのは、日本と台湾は、1971年国交断絶以来、双方の観光客は、今まで一向に減っていない。

 

旅行者は常に、第一位(台湾から年間約110万人)、民間交流、企業や各種団体等など数えればきりがないほどの人々が台湾と交流している。

 

台湾の歴史が始まって400年、この間植民地であるが故の辛苦に耐え抜いた精神と異文化の中で生き抜いた心の広さ、寛容の精神と謙虚さ、加えて南からの黒潮がもたらす勇猛果敢さと純真さ、相反する穏やかさが異文化の中で今の台湾人の「謙虚さと親切心」、加えて「恩義を重んずる人間性」を醸成したとしか私には思えない。

 

私たち日本人も、かつてはこのような親切心や義理堅さを持ち、台湾人が度々言葉にする「日本精神」を持ち合わせている民族であったが何故か最近は、この精神を捨て去っているような気がしてならない。

 

旧植民地でこれほど人々が交流し、しかも人的(私もその一人であるが)な絆を終戦後から持ち続けている国は、他の国には無いことは確かであろうと思う。

 

日本人は、此の際、台湾人が言う「日本精神」を台湾人から再び学び直す必要を痛感した。

 

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